粉末冶金製造装置を
基礎工程からトータルサポート
焼結炉累計259台※2の納入実績があります。
※2 集計期間:1987年3月〜2021年3月(旧シリーズ含む)
#1 粉末冶金とは?

01
家電や自動車部品、産業ロボット、
ウェアラブル端末の部品に使われています。
高精度の複雑形状製品の製造手法の一つに「粉末冶金(読み方:ふんまつやきん)」という工法があります。鋳造、鍛造、切削、プレスなどは有名ですが、粉末冶金は知る人ぞ知る工法。身近な家電(エアコン、冷蔵庫など)をはじめとし、自動車部品や産業ロボット、さらにはスマートウォッチを含むウェアラブル端末のような、最先端製品の部品製造にも幅広く起用されている技術です。

02
多様な金属・セラミックを混ぜ合わせ、
独特の性能を有する素材を大量生産できます。
「粉末冶金」は、原料粉末(金属粉やセラミック粉など)を混ぜ合わせた後、金型に充填し、高い圧力で押し固めることで形状を作り、さらに高温で加熱し強度を高める技術です。素材のロスを減らし、複雑かつ精度の高い製品を大量に生産できることが特長です。そして、さまざまな特性をもつ金属粉・セラミック粉などを混ぜ合わせ、独特の性能を有する素材を作ることができます。摩耗に強い、熱に強い、重い、軽い、磁化できるなどの特性を容易に作り出すことができるのも特長のひとつです。鋳造を“溶かして冷やして固めるチョコレートづくり”とするならば、粉末冶金は“粉を混ぜて、思いどおりの形にし、適切な温度で焼き固めるクッキーづくり”に似ているとも言えます。

#2製品紹介
粉末冶金の基礎工程に欠かせないのが「成形プレス」「焼結炉」「矯正プレス」であり、当社の産業機械・装置部門を担う長岡製作所が手掛ける装置のひとつです。長岡製作所は80年の歴史とともに、日本で唯一、粉末冶金の基礎工程の成形・焼結・矯正の一貫設備メーカーとしても、国内外の多くのお客様に長年にわたり高いご評価をいただいております。
この歴史と実績を強固な土台に、近年ではIoT対応やリモートメンテナンス、省エネ対応といった、次世代の工場操業をサポートする技術もご提案しています。

01 成形プレス
型式 | 「S-」シリーズ | 「IE-」シリーズ | 「T-HS-」シリーズ |
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製品概要 | 高充填・中低速域 | 中充填・中速域 | 小充填・中高速域 |
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最大加圧力 | 200kN~2,000kN | 30kN~600kN | 100kN~400kN |
充填深さ | 100mm~150mm | 40mm~60mm | 20mm~30mm |
ストローク数 | 5spm~40spm | 8spm~60spm | 15spm~100spm |
型式 | 「S-EX」シリーズ | 「SX-」シリーズ | 「SX-B」シリーズ |
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製品概要 | 大型自動車部品対象 | CNCサーボプレス | CNCサーボプレス |
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最大加圧力 | 2,000kN~5,000kN | 100kN~800kN | 20kN~100kN |
充填深さ | 150mm | 80mm~120mm | 10mm~40mm |
ストローク数 | 5spm~20spm | 8spm~25spm | 25spm |
02 焼結炉
型式 | メッシュベルト連続式焼結炉 「SCED-W」 |
メッシュベルト連続式焼結炉 「TSFG-W」 |
トレイ・プッシャー型 高温焼結炉 |
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製品概要 |
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ベルト速度 | 100mm~150mm/min. | 100mm~150mm/min. | - |
処理量 | 100kg~450kg/hr. | 100kg~300kg/hr. | 30kg~90kg/hr. |
ヒーター容量 | 71kW~280kW | 71kW~177kW | 100kW~210kW |
温度 |
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雰囲気ガス | RXガス、AXガス、N2+H2ガス | RXガス、AXガス、N2+H2ガス | AXガス、N2+H2ガス |
03 矯正プレス
型式 | 「T-MS-」シリーズ |
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製品画像 | ![]() |
製品概要 |
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最大加圧力 | 1,000kN~5,000kN |
最大抜出力 | 500~2,500kN |
ストローク数 | 5spm~48spm |
#3 私たちの強み
1
自社工場で一気通貫。
だから、高品質。安心できる。
設計から調達、製造、組み立て、試運転、メンテナンスまでを自社工場で一気通貫。自社内でほぼすべての工程を遂行・完結できるので、高品質な装置を責任を持って製造でき、納品後も心強い技術サポートを提供することができます。

2
「TAMAGAWA」の系譜を継ぐ5,000台の
実績とノウハウ。レトロフィットもぜひ。
粉末冶金における伝統のハイクオリティブランド「TAMAGAWA」の系譜を受け継ぎ(※)、成形/矯正プレス累計4,887台(集計期間:1958年1月〜2021年3月)、焼結炉(旧シリーズ含む)累計259台(集計期間:1987年3月〜2021年3月)という出荷台数に裏打ちされた実績とノウハウがあります。また、お客様保有機種へのレトロフィットによる機能追加/更新改造や、オーバーホールによる修理/復元も対応しており、昭和・平成・令和と長く当社製品をご愛用いただいているお客様も数多くいらっしゃいます。お客様の技術革新や時代の変化にあわせたアップデートを実現し、匠から次世代の技術者へ、慣れ親しんだ機械を継承していけます。
※玉川マシナリー社は2003年に三菱マテリアルテクノと合併しました。

3
お客様の要望に合わせて、
標準機を細かにカスタマイズ。
ラインまるごと提案できるのは
エンジニアリング会社だから。
装置をそのまま納入するだけではなく、例えば「作業者の健康を守るため、集塵装置をつけて欲しい」「装置をIoT化してデータを取れるようにしたい」「半製品のピックアップや搬送を自動にして省人化を追求したい」といった、機器のカスタマイズ&前後装置のご提案も可能です。お客様の細かなお悩みやご要望に対応すべく、お客様の声に耳を傾け、設計思想を装置に反映できる、対応力と技術力が強みです。トータルエンジニアリング会社として、製造ライン一式のお悩みに寄り添います。

4
海外での実績も多数あり。
自社の技術者が直接伺います。
日系企業様の中国、アメリカ、韓国、台湾、タイ、インドネシアなどの海外拠点への装置納入実績も数多くございます。自社の技術者が現地に直接赴き、さまざまな国や地域の工場事情に合わせて、対応・納品いたします。

トータルエンジニアリングを通じて、
前後装置の製造から、スマートファクトリー化までご支援いたします。
お客様の製造現場に深く入り込み、標準機をご要望にあわせてカスタマイズすることはもちろん、それだけでなく、装置の前後を繋ぎ、半製品をハンドリングする装置(産業機器)をトータルで提供することができます。
また、プレスや焼結炉だけではなく工場全体のエンジニアリングを支えてきた技術を活かし、IoT化や製品のトレーサビリティ強化などのご要望にもお応えしていけるよう、日々技術を磨いております。
スマートファクトリー化をお考えのお客様や、まずは省人化、省エネ化、IoT化、リモート対応に取り組まないと…とお考えのお客様に。エンジニアリング会社に相談すべきかどうか迷うような些細なお困りごとも、ぜひお気軽にご相談ください。
給紛ホッパー交換装置
クレーンなどを使用せず、コンベア方式でホッパーを交換できるので、重量物を扱う危険作業を省くことができます。
集塵装置
金型周辺に漏れ出した粉末や、ダイセット周辺に舞い上がった粉末を回収します。 作業環境の向上に役立つだけではなく、設備摩耗を回避することで、プレスの寿命をより長く維持することができます。
ダイセット自動交換装置+シミュレータ
ダイセットを複数台保有いただくことで、金型交換時の段取り時間短縮と、本体稼働率の向上が可能です。
ピックアップ装置
プレスから成形品を取り出し、次工程へ流し込みます。自動化の一助に、プレスとセットで広くご活用いただいている装置です。
整列装置
プレスから成形品を取り出し、整列させます。自動化、省力化を図れます。
パレタイザー
パレット上に自動で成形品を積載し、さらに整列させます。ボトルネックになりがちな荷積み工程ですが、省力化を図れます。
成形品搬送装置(AGV無人搬送車など)
成形品を自動搬送し、省力化に繋げます。
デパレタイザー
パレット上から自動で成形品をばらし、次工程となるラインに流し込みます。省力化を図れます。
排熱回収装置
焼結炉の省エネ化を目指し、これまで当社では断熱構造改良/省エネヒーター、遮熱塗料の採用/温度制御を導入してきました。廃熱回収装置の導入により、炉から排出される熱を加熱部の予熱などへ利用できるようになり、さらなる省エネ化を実現できます。(供給熱量:当社従来炉と比較して20%削減)
アンローディング装置
焼結炉出口にビジョンカメラを設置し、焼結品を自動認識させ、取り出します。移送工程の自動化を叶えます。
焼結品搬送、投入装置
焼結品の搬送および矯正プレスへの投入を自動で行います。自動化、省力化を図れます。
ダイセット自動交換装置+シミュレータ
ダイセットを複数台保有いただくことで、金型交換時の段取り時間短縮と、本体稼働率の向上が可能です。
ピックアップ装置
プレスから焼結品を取り出し、次工程へ流し込みます。自動化の一助に、プレスとセットで広くご活用いただいている装置です。
検査機ブース
焼結品を良否判定し、合格品のみ出荷工程に流します。効率良く早く検査でき、省人化にもつながります。
トレイ積載ロボット
搬送工程の焼結品をビジョンカメラで自動認識し、箱詰め作業をロボットが担うことで、省力化に繋げます。
IoT※データ収集技術※Internet of Things
<今後このような展開が期待できる技術です>
・監視負担を軽減。設備異常を検知した際には、このデータを基に早期診断を行う。
・蓄積したデータを基に予防保全に繋げ、設備停止ロスを低減する。
※IoTによる可能性は他にも多数広がるが、全般的に稼働率の向上に役立つ。
設備監視カメラ技術
<今後このような展開が期待できる技術です>
・プレス、炉をはじめとする各種設備/装置に設置し、録画情報をトラブル診断に役立てる。
・正確なトラブル原因の把握/適切な初期対応により、問題の早期解決に役立てる。
リモートメンテナンス技術
<今後このような展開が期待できる技術です>
・IoT技術や設備監視カメラ技術と組み合わせて、お客様の工場内トラブル発生時に、初期診断/メンテナンス/遠隔指示を実施する。
・予防保全、早期診断、早期解決を目指すことで、安定した操業を実現する。
#4 会社情報
- 社名
- 三菱マテリアルテクノ株式会社
- 発足
- 1958年5月(昭和33年5月)
- 資本金
- 10億4,285万円(100%三菱マテリアル株式会社出資)
- 売上高
- 48,451百万円(2022年3月)
52,548百万円(2023年3月)
53,583百万円(2024年3月) - 本社
- 〒110-0016 東京都台東区台東一丁目30番7号
秋葉原アイマークビル(総合受付4F) - - 長岡製作所
- 〒940-8602 新潟県長岡市城岡2-4-1
(東京駅から新幹線で1時間35分+長岡駅からタクシー10分) - - 事業所・支店
- 各拠点情報はこちらをご参照ください
- 従業員数
- 980名(2024年3月31日現在)
- 事業内容
- エンジニアリング・メンテナンス業、機器製造業、資源・地質・環境に関わる調査・分析・評価・対策およびコンサルタント業