土壌汚染調査・対策
地歴調査
土地の利用状況や特定有害物質の使用履歴の情報を入手し、土壌汚染のリスクを評価します
地歴調査では、調査対象地およびその周辺の土地に関して、公的、一般公開、私的資料といった多くの資料から、過去~現在の土地利用に関する情報を収集いたします。
また、現地を訪問し視認などによって得られた情報に加え、関係者から操業状況をヒアリングし、これらのデータを取り纏め土壌汚染のおそれを推定いたします。
地歴調査を実施することにより、調査対象地での特定有害物質の種類と汚染のおそれの範囲が絞りこまれるので、その後の土壌汚染状況調査において最適な計画立案が可能になります。
収集資料項目(例)
分類 | 公的資料 | 一般公開資料 | 私的資料 | |
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調査対象地の範囲を確定 | 水濁法・下水道届出記 録、調査命令に係る書類 |
土地登記簿謄本、公図、都市計画図 | 資産リスト、土地実測図 | |
土地の用途及び地表の高さの変更、地質に関する情報 | 土地の用途 | 都市計画法、宅地造成等規制法 | 謄本、空中写真、住宅地図(過去も取得) | 工場案内、社史、建物・施設配置図 |
地表の高さの変更、地質 |
都市計画法、宅地造成等規制法、環境影響評価法 |
地形図(過去も取得)、地盤図、水理地質図 |
造成工事記録、埋立工事記録、地質調査報告書、さく井記録 |
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有害物質の汚染状態 |
過去の土壌汚染対策法の資料 |
報道発表、企業の環境報告書、CSR報告書 |
過去の土壌調査・対策報告書(自主調査も含む) |
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特定有害物質による汚染のおそれに関する情報 | 有害物質の埋設等 | 特定有害物質の埋設、飛散、流出または地下浸透の履歴があることを確認できる行政手続き資料 | 報道発表、企業の環境報告書、CSR報告書 | 有害物質の埋設、飛散、事故、行政指導、苦情、被災記録等 |
有害物質の使用等 | 社史、市史、製造方法に関する資料、特許情報等 | 取扱物質リスト、目的、形態、使用量、使用場所、使用時期、施設構造、配管図、排水経路図、廃棄物保管場所、運搬経路 | ||
有害物質の貯蔵等 | 社史、市史 | 物質リスト、SDS、廃棄物記録、運搬記録、量・場所・期間・深度・配管の記録 | ||
その他 | 自然由来を検討する資料、造成した土壌の資料、その他資料 | |||
公有水面埋め立てに関する情報 | 公有水面埋立法(埋立免許願書、 変更許可申請書、 竣工許可申請書、埋立工事着手届) | 土地の登記事項証明書(登記簿騰本)、空中写真(昭和52年3月15日以降に撮影されたもの)、廃棄物処理法(水面埋立地の指定の告示、指定区域の台帳)、都市計画図 | 造成工事記録 |
ヒアリング項目(例)
過去の土地利用の情報 |
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汚染のおそれの情報 |
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土壌・地下水汚染状況調査
サンプリング、分析を行い、汚染の範囲と濃度を把握いたします
地歴調査で汚染のおそれありと判断された場合は、現地にて土壌ガスあるいは表層部の土壌をサンプリングいたします。
また、環境測定、サンプリングした試料の社内分析が可能であり、サンプリングから報告書提出まで一貫した対応が可能です。
表層で基準値を超過した場合は、ボーリング調査を行い、汚染の深さや地下水汚染の有無を把握し、汚染状況を的確に把握いたします。


土壌・地下水汚染対策
地下水揚水法
マイティエコは、当社が長年蓄積してきた汚染対策のノウハウと、低騒音型土壌調査機を始めとした環境機器メーカーである㈱ワイビーエムの噴流・攪拌技術を融合して開発した揮発性有機化合物の除去装置です。
環境省の平成13年度「地下水汚染浄化汎用装置開発普及調査」における実証試験で良好な性能・簡便性を発揮しました。

土壌ガス吸引工法
土粒子の間隙中に揮散した揮発性有機化合物を土壌ガスとして真空吸引・除去します。
吸引した空気は地上に設置した活性炭吸着塔にてVOCsを吸着させ、清浄な空気を大気放出します。


地下水・土壌ガス 二重吸引工法
地下水揚水法と土壌ガス吸引工法を組み合わせることにより、高濃度VOCsの土壌汚染・地下水汚染の浄化を効果的に実施します。


酸化分解工法(酸化剤併用循環工法)
汲み上げた地下水に酸化剤を注入し、循環させることで地層中の揮発性有機化合物を分解・無害化する工法です。環境省の「平成15年度低コスト・低負荷型土壌汚染調査対策技術検討評価調査」に採択され、山形県のサイトで行われた実証試験においても良好な結果を得ています。



バイオレメディエーション工法
栄養剤で土着の微生物を活性化させ、生物分解作用によって揮発性有機化合物、六価クロム、油などを無害化します。注入する栄養剤は食品由来の成分であり、分解もするため安全です。



油汚染浄化薬剤注入工法
「油分解菌」と「栄養剤」に加え、独自に選定した「増粘剤」を地下に注入し、油を生物分解します。増粘剤を加える事で、浄化薬剤が地下水で拡散しにくく汚染箇所に留まり、より早く分解できる結果が得られております。
特許出願中(増粘剤添加に関して)
共同開発者:三菱マテリアルテクノ株式会社/株式会社ゲイト/県立広島大学


不溶化埋め戻し工法
重金属による汚染土壌に対して、不溶化剤を添加・混合することにより有害物質を難溶性の状態に変え、汚染物質を周辺地盤へ拡散・移動することを防止する工法です。
土壌汚染対策法における第二溶出基準不適合の土壌に対して、封じ込め措置あるいは場外処分場へ搬出する場合に有効な工法です。



掘削除去工法
汚染範囲を掘削し、場外搬出する方法です。
グループ会社であるUBE三菱セメント㈱のネットワークを活用し、全国で処分が可能です。
※右の写真は日本最大の生産能力を有する九州工場。(福岡県京都郡苅田町)



複数の浄化工法の組み合わせ
効率の良い汚染の浄化を行う為、複数の浄化工法を組み合わせたご提案も行います。

汚染土壌の原位置浄化・運搬処分など、ニーズに合う工法をご提案いたします
汚染状況(汚染濃度・地下水汚染の有無など)およびお客様の工事計画に合わせて、豊富な対策技術をご提案いたします。
- 土壌を除去せずに、井戸を設置し地中に薬剤などを注入して土壌を浄化する技術
- 土壌を掘削除去、あるいは掘削土に薬剤を混合し埋め戻して土壌を浄化する技術
などを、土壌汚染対策法ガイドラインに則り、汚染を拡散させない工法にて実施することが可能です。